• 2022.04.06
【代表取締役 畑からのお知らせ】「コロナ助け合い保険」について

株式会社justInCase / 株式会社justInCaseTechnologies の代表取締役を務めております畑 加寿也と申します。

当社が2020年5月1日よりご提供しておりました「コロナ助け合い保険」につきまして、2022年3月31日をもって販売を停止いたしました。また、今後コロナ助け合い保険を含む当社が販売する全ての総合医療保険の保障内容につき、入院一時金の保険金額を減額することといたしました。変更内容等、詳細につきましてはこちらからご確認ください。

なお、「みなし入院」を除く医療機関での一泊二日以上の入院に関しましては、上記の保険金の水準では入院費用をすべて賄うことが難しいと思われるため、justInCaseグループとして、保険金とは別途、ご契約時にご選択いただいた入院一時保険金額の10分の9をお見舞金としてお支払いさせていただきます。

今年に入って以降の想定を超えたオミクロン株の感染拡大により、保険金のお支払いが2020年5月発売当初の商品想定を遥かに上回り、様々な方法を検討いたしましたが、保障内容の維持が困難となりました。ご迷惑をおかけすることとなりましたことを深くお詫び申し上げます。

改めまして、新型コロナウイルスへの感染に対する不安への備えとして、当社の保険をお選びいただきましたご契約者のみなさまに対しまして、保障内容を変更することとなりましたこと、深くお詫び申し上げます。大変申し訳ございません。
この変更の原因は、ひとえに当社の予測が甘かったことに尽きます。言い訳の余地はございません。

その上で、ご契約者のみなさまや当社を応援してくださっているみなさまに対し、本変更に至った背景を私自身の言葉でご説明させていただければと存じます。

【販売停止並びに保障内容一部変更までの経緯】

①「コロナ助け合い保険」開発の背景
当社は「助けられ、助ける喜びを、すべての人へ。」をビジョンに掲げています。このビジョンを経営の軸とし、不安に対する備えをすることで生活を豊かに楽しくするサポートができればという想いで保険をご提供しています。
2020年4月に最初の緊急事態宣言が発出された時、社員の1人から”コロナ保険”を提供したいと提案があり、翌日には全員一致で「今こそ助け合いの時。やろう!」という決断に至りました。
2020年5月1日の販売開始までの1ヶ月間、感染症の専門家の方々へのヒアリングや、保険数理の専門家によるシミュレーションを重ねました。そして、状況によっては販売停止の可能性はあるものの、健全に保障をお届けできると判断しての結論となり、内容を下記に決定しました。

保険料 保障内容
年齢・性別により月々510円〜960円 新型コロナ感染症を含む病気やケガで一泊以上入院した場合、入院一時金10万円を受け取れる

「一泊以上の入院」が保険金を受け取ることのできる要件ですが、新型コロナウイルス感染症の場合は無症状や軽症でも自主隔離が必要なため、「みなし入院」として医療機関外での自宅療養等でも10万円を保障することとしました。
当時、大変ありがたいことに当社はフルリモートでの勤務が可能な環境でしたが、我々の自粛生活を支えてくださるエッセンシャルワーカーのみなさまへの感謝と尊敬を込めて、どうしても人と接する環境にある方々を、微力ながらも経済面でお支えしたいという想いを込めました。
さらに、逼迫する医療の前線におられる方々をサポートするため、本保険から利益が出れば、医療機関や医療従事者の方々へ寄付をすることも決めました。

②「無償版コロナ助け合い保険」の提供
十分な保障やリモートワーク体制を整備することが難しい中小企業の方々に負担を少なく保険をお届けできる方法を探り、2020年11月に「無償版コロナ助け合い保険」の提供を開始しました。保障は有料版の半額ですが、中小企業の役職員のみなさまには2年間無料でご加入いただける仕組みとなりました。

③「コロナ助け合い保険」契約開始に関するお取扱いの変更
2022年3月10日、それまで「お申込み後即保障開始」としていた取扱いから、「お申込み日から14日間経過後の保険契約及び保障開始」となるよう契約開始に関する取扱いを変更しました。
これは、2021年年末からのオミクロン株の急速な拡大に伴い、感染力の強さと無症状率の高さという性質ゆえに「みなし入院」による保険金請求が爆発的に増えたことから、適切な保険金のお支払い業務に支障が出てしまう状況となったことが主要因です。
下記グラフに示してありますように、2020年5月から2022年1月までの状況では、その後数年単位での予測として、企業努力でなんとかご提供の継続、かつ、医療機関への利益分の寄付の実現を目指しておりました。
しかし、2022年2月下旬ごろから一気に保険金請求が増え、3月には2月の4倍以上となり、お申込みから数日場合によっては申し込み当日での保険金請求の数も急増してきました。

④「コロナ助け合い保険」販売休止並びに保障内容一部変更
上記変更から1ヶ月も満たず、2022年4月1日に販売を停止することとなり、本日、保障内容を一部変更することとなりました。原因は冒頭でも申し上げました通り、当社の予測の甘さにあります。
どうにかご契約者のみなさまにご迷惑をおかけしない方法がないかを探りましたが、徐々に外出自粛が解除されつつある生活スタイルのなか、無症状の方が多く、かつ感染力の高いオミクロン株の出現による影響に鑑みると、このまま「助け合い」の仕組みを続けることは極めて困難であり、今アクションを取らなければ、既存契約者の皆様により大きなご迷惑をおかけすると判断いたしました。

【今後に向けて】
「コロナ”助け合い”保険」は、利益(正確には、危険差益)が出たらそれを全額医療機関・医療従事者に寄付をすることとしていましたが、残念ながら寄付を行うことが叶いませんでした。理念に共感いただき本保険に加入いただいた方もいらっしゃる中、申し訳ございません。上記経緯の通り、当社はコロナによる最初の緊急事態宣言の際にこの保険を開発しました。新型のウイルスという性質上、「大数の法則が働かないリスク」に対しての対処法は、「変化に迅速に対応すること」であると考え、サービスを開始したものでした。しかしながら、今回販売停止のみならず、保障内容の変更にも踏み入れる必要が出てきたことは、私も本当に悔しいです。

物事が早く動き、将来予測がさらに不確実な中、保険や助け合いのプラットフォームは今後ますます重要になると信じています。今回のコロナ助け合い保険の一連の事象を踏まえ、今後のサービス構築に活かせればと考えております。

文末になりましたが、新型コロナウイルス感染症に罹患された方々やそのご家族、パートナーのみなさまに、心よりお見舞い申し上げます。また、最前線で治療に当たってくださっている医療従事者の方々や、感染拡大防止対策やワクチン接種等、その他生活に必要なインフラを整えてくださっている全てのみなさまに、深く感謝申し上げます。昨今の不安定な世界情勢の中、私たちにできることが何かを考えながら、誰もが安全に、健康に、平和に暮らせる日々が訪れますよう祈っております。

※ご契約者様につきましては、別途メールにてお知らせをしておりますので、そちらもご確認ください。また、こちらは現在のご契約に関する内容であり、今後更新をされるときの契約内容に関しては必ず更新の案内をご確認ください。