• 2018.09.30
【FINSUM2018】Insurtech session by FSA パネリストとして登壇しました

 

「Insurtechの次のステージへ」というテーマでFINSUM2018、9月27日16:10-17:25のシンポジウムに当社CEO畑が登壇し、以下の方々とセッションしました。

 

 

といった世界の名だたる保険企業の代表及び役員や金融庁の重役と保険xTechについてディスカッションを行いました。(敬称略)

 

以下本日のセッション内容です。

※セッションは英語で行われました。この内容は当社による参考訳となります。


 

10年後の保険業界の姿とは

Tang(P2P):自動車事故や火災がなくなり、保険のニーズがなくなります。

河合:どうやってその中で保険会社は成長していくのでしょうか。

 

楢崎:常に新しいリスクが登場してくる、またリスクを防ぐ仕組みが必要です。

Wayn(zhongan): これまで返品保険やEC保険、自分たちが売り出すまでありませんでした。これからは2つのタイプの保険会社が必要です。トラディショナルな保険会社、もう1つは、消費者に金銭的補償だけでなく、End-to-Endのサービス(壊れたものは直してしまうなど)を提供する会社です。

 

Frank(NN): リスクはシフトし、生命保険から長生き保険へ。保険はリスクを防いだり、移転したりだけでなく、シェアするにも使われます。

 

畑:アクチュアリーとして、日本の生命保険の利益率は今は非常に大きいが、競争が激化して利益率が低下していくでしょう。もっと違うサービスをインフラとして提供していかないといけません。

 

岡田:保険業界のチャネル構造が変わっていくでしょう。スマホ、少額短期保険がもっと売れます。

 

スタートアップはなぜ伝統的な会社に勝てるのか

Wayn: 商品開発サイクルは短くなり、新しいデータソースを使って顧客理解を深め新しい商品を提供していきます。アジャイルなシステム開発です。システムも単にデータを保管するだけでなく、お客様へのサービスのあらゆる局面に関わってきます。

 

Tang:P2Pでコミュニティマネージャーをサポートします。我々は保険業界のモデルそのものを破壊します。

 

畑:IT会社としては普通だが、保険会社としてはユニークです。我々はよりハッピーで楽しい保険体験を提供していきます。

 

大きな会社はどうスタートアップを活用するか

楢崎:戦略的パートナーシップです。

 

文化的な衝突はどうするのか

Frank:1. NNでは商品毎に部署縦断のプロダクトチームを編成して、二週間毎に商品を改良する試みをしています。顧客からのフィードバックも二週間毎に反映しています。2. また、常に自分たちの弱みをおぎなうパートナーと組むようにしています。

金融庁の監督上の課題は

岡田(金融庁):話を聞けば聞くほどジレンマを感じます。イノベーションは大事、一方で、業界秩序を破壊する可能性もあります。監督行政の立場からは保険業界が破壊されて契約者が困ることは避けたいと考えています。イノベーション、業界の安定性、契約者保護のバランスをとっていきたい。スタートアップとの競争と協業のバランスも大事です。

 

会場からの質問タイム

ブロックチェーンの活用について。

Wayne:ブロックチェーンは技術の一つです。ZhongAnはどんどんデータを集めています。一方でユーザーのプライバシー保護が課題になってきます。そのために色々技術を活用していきます。

 

岡田:金融庁はブロックチェーンは嫌いだと思われてるが、それは誤解で仮想通貨業界に規律を求めただけで、ブロックチェーンの活用は推進する方向です。

 

保険に関するイノベーションに関する規制。

岡田:保険監督はもっとリスクベースにしていきたいと考えています。今年、サンドボックスプログラムをローンチしました。

 

金融庁のAIに対する方針は

岡田:金融庁は基本的にAI推進派です。事務費用削減にもなります。ただ1点、AIがブラックボックスになってはならないとも考えています。金融庁自身がスキルをあげてプロセスを明らかにできるようにしないと。