- 2018.12.13
2018年12月10日、CEO畑が早稲田大学の保険の講座で講義しました。早稲田大学の中出教授にお誘い頂き実現しました。
中出 哲
保険制度、保険法を研究している。保険会社・保険持株会社で28年間勤務した実務経験や海外における研究(ロンドン大学LSE、ケンブリッジ大学、エクセター大学、マックス・プランク外国法国際私法研究所)を研究に生かしている。特に、海上保険や再保険等の国際的な保険制度に関心を持っている。世界保険法学会・海上保険部会長、世界金融消費者学会の常務理事として国際的活動にも力を入れ、また、わが国の保険制度や保険法について外国での紹介にも努めている。
教授が出版された本(サインつき)を頂きました。
講義では自身のこと、当社のこと、昨今の保険業界、世界の保険業界の動き、iXledgerと言ったブロックチェーンを使った保険などを紹介。また、学生からの様々な質問に答えました。
以下学生からの質疑応答
Q:スコアリングについて。統計上に基づいて、条件の違う人によって保険料を変えているそうとおっしゃいましたが、統計があっても実際はわからないと思います。どのように解決してるのでしょうか?
いろいろ工夫しています。一日だったら落とすとかアクシデントがあって当然わからないから、3ヶ月という期間で考えてます。毎日毎日スコアリングして計算してると、90日あるとその人が普段どういうふうに使っているのかデータが収束していきます。
Q:保険をなくす、なくしたいという発言が気になりました。もう少し深く教えて頂きたいです。
健康増進保険を作ろうとしています。歩数とか健康チェックをスマホからアプリを使って共有してもらえると、保険料が安くなる。そうなると、科学的に証明されていて、運動している人のほうが健康なんです。じゃあ保険料が安くなるなら運動しようかと思いますね。例えばライザップ保険にして、毎回食べてる食事を保険会社に送ると保険料が安くなるとか、ポテトチップス食べてると安くならないとか、保険って先に保険料払ってるからモチベーションの管理が必要になるんです。このモチベーション管理がうまくいくと保険を使わなくなる。さらに保険会社としては保険金払わなくてよくなるからすごくハッピーという関係ができます。今までの保険って、保険料請求した人が保険会社と交渉して、なんか悪者みたいな感じになることって多かったんです。win-loseな関係だったのを、win-winになるようにしたいんです。
Q:LINEほけんについてどう思っていますか?
僕らの株主でもあるし、UIやUX含めて素晴らしい保険だと思います。共存できると思っています。毎日使うLINEの中で保険に入れるのは素晴らしいです。一方で、LINEほけんは全ての人が同じ金額で入ることになる、僕らはもうすこし個別にしたり、短期的には様々なビジネスにAPI提供したり、もうちょっと深く、先のほうまで深く頑張ろうかなって違いはあります。
Q:データを集めるのが大事ですけど、amazonやLINEだったらすぐにデータが集まるけど、保険会社だけだったらどうやって集めていくんですか?
そのための保険APIです。僕らはLINEでもgoogle、yahoo、facebookでもないしプラットフォームになるつもりはありません。ただそのプラットフォームにAPIを提供して、そこの人たちと共存していくのが目標です。様々なサービスがでてきますけど、それらが保険APIを使ってくれたらいいんです。今の所こういうビジネスしてるところはないですし、僕らはまだまだ小さい会社で、ヒト・モノ・カネがないですけど、スピード、ガッツで頑張ります。で、おっきなところが入ってきたらやめる。スタートアップってそんなもんです。誰もやってないからやるんです。
Q:畑さんが20歳の時にしておいてよかったこと、今したほうがいいと思うことはありますか?
今も僕、中国語で苦労しているので、今のうちから様々な言語を勉強して、友達を作っておくという地道なことがひとつです。他に、僕は学生時代ディベートサークル作ってやってたんですけど、お金とかじゃなくて、なにかやって残す、誰かを巻き込んでみる。バイトリーダーでもいいし、自分リードで自分発祥でなんかやってみてください。色んな困難がでてきて、やめようと思っても、人を巻き込むと良くも悪くもやめられなくなります。イベントでもいいし、時間もあるからまずはやってみてほしい。最近色んな学生と面談するけど、東京の学生はすごい意識高いんです。一年休学して起業してる人もいるし、でもそこまでやる必要はないし、これやってみたんです。っていうのを作っておくとTOEIC何点とかよりも全然いいと思います。